レーザー加工機向けN2-PSAの紹介

レーザー加工機とは

レーザー加工機とは、不可視レーザーでさまざまな素材を彫刻・切断・穴あけ・マーキングする板金機械です。

世の中ではさまざまな分野でレーザー光を用いた機器が使われています。紙、布、皮などの比較的柔らかいものから、アクリルや金属の切断、医療用に使われているもの、更には脱毛にも使われたりしています。金属加工用レーザー加工機の種類としては、主に「ファイバーレーザー」「CO2レーザー」「YAGレーザー」の3種類があり、切断用として代表的な装置は「ファイバーレーザー」「CO2レーザー」となります。

ファイバーレーザー

近年登場したレーザー加工機で、従来のCO2レーザーとは全く異なる仕組みでレーザー光を発生させる発振器(レーザー光を作る発振器)を備える装置です。

特徴としては、ランニングコストがCO2レーザーよりはるかに安く抑えられること、銅や真鍮など高反射材を加工できることが挙げられます。

ランニングコストを抑えることができる理由は、①レーザーガスが不要であること ②エネルギー効率の上昇により電気代が節約できること ③発振器がメンテナンスフリーであることにあります。

ただし、その反面イニシャルコストが高い機械でもあります。従来のCO2レーザー加工機と比べて何割か高い価格で販売されていますので、稼働時間が短いとランニングコストの安さを活かすことができません。長時間稼働で高い効果を発揮します。

CO2レーザー加工機

レーザーガスを媒体にして放電し、ミラーやレンズを経由して材料を切断する原理です。ファイバーレーザーに比べ導入コストが安く、特に厚板を加工する場合に良質な切断面を得ることができます。シート材をメインに加工する2次元レーザー加工機, 立体成型品への切断加工から溶接加工まで可能な3次元レーザー加工機が存在します。

板金加工のスタンダードとして最も普及しているレーザー加工機です。

YAGレーザー加工機

レーザー光を発生させるのに使用されている元素それぞれの頭文字をとり、YAGと呼ばれています。 各種金属の溶接・切断に適している他、医療分野でも多く使われています。

YAGレーザーはTIG熔接と比較して、非常に狭い範囲に熱が集中し、溶接スピードも速いため母材に対して入熱が少なくなり、 特に薄板溶接で問題になる「熱歪み、溶接焼け」が極めて少ない溶接が可能になります。更に後処理がほとんど不要になりますので、工程の短縮に貢献します。

レーザー切断加工の仕組み

レーザー切断加工の仕組み

レーザー切断は、レーザーの熱作用およびアシストガスによって材料を強制的に分離する加工法です。金属の場合を例にとれば、レンズまたはミラーによって集光されたレーザー光が材料表面に照射されると、材料のごく表層部(例えば、金属で表面から数100pm~数nm)で波長吸収され電子が振動を起こすことから、急激に発熱し発火点以上に昇温します。その結果、瞬時に表面で赤色スポットや溶融池さらにクレータ(窪み)が形成されます。そしてアシストガスの噴流でクレータは深くなり光は板厚方向に進行し貫通します。これがピアス加工です。この状態から、ガスを噴射しながらレーザービームまたは材料を移動させると、進行方向に溶融金属が強制除去されながら、結果的に連続的な切断溝を形成してゆきます。レーザー切断はこのような現象を利用したものです。

アシストガスの役割

レーザー切断加工では、光と同軸でアシストガスを同時噴射します。切断はアシストガスの種類と条件(圧力、流量)に大きく影響されます。このアシストガスには以下に示すような役割があります。

  1. レーザー照射で生じた溶融物や蒸発ガスを速やかに除去し、切断溝を形成するとともに下面の溶融付着物(ドロス)を取り除きます。
  2. 酸素ガスをアシストガスに用いた溶融切断における切断では、酸化反応によって生じる酸化反応熱とレーザエネルギーの相乗効果によって、切断の高速化と切断面品質が向上します。一方不活性ガスを用いた場合には切断可能な板厚や速度は抑えられますが、切断面の酸化が抑制されます。
  3. 切断溝を形成するその外側を冷却し、熱の影響部の拡大を抑える効果があり、同時に切断によって生じる溶融物や飛散物(スパッタ)から加工用のレンズ(集光光学系)を保護する役割があります。

PSA設備導入例

PSA設備導入例

【写真ご提供】

羽賀金属株式会社 様
URL: http://haga-metal.co.jp/
住所: 大阪府和泉市伏屋町1丁目1283番地の1
型式: KN5-60NSP-CHG (60Nm3/hモデル)

羽賀金属様では、弊社レーザー加工機用PSA式窒素ガス発生装置2台を保有頂いており、レーザー加工・鈑金加工をメインにお客様からのあらゆるニーズにお応えします。

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